低遅延で画像配信、ローカル5G通信に対応
遠隔操作を行う場合、遅延が 100msを越えると人は違和感を持つと言われています。一般的なネットワークカメラの遅延は200ms~1000msとなり、リアルタイムに遠隔操作を行うには難しい遅延となります。また、ネットワークの転送時間は全体の1/3程度(FEK-LLを用いて構築したシステムにて1/3 程度)であり、通信時間だけを5Gで短縮したとしてもリアルタイムな遠隔操作には十分ではありません。5Gの持つ大容量/低遅延の特徴を活かすには、画像を送信するカメラ(FEK-LL)、画像を受信するサーバー含めてシステム全体で遅延を減らす必要があります。
そこで、カメラからサーバーまでシステム全体で超低遅延に取り組み、リアルタイムな操作が可能なFEK-LLを用いたシステムの開発を進めています。
現在のFEK-LLを用いたシステムでは、カメラ、サーバー含めてシステム全体で50~70ms の遅延まで実現できており、低遅延を体感できます。
低遅延を体験できるデモとして、ラジコンカーの停止操作実験を紹介します。
まず、一般的な市販のネットワークカメラで送信された映像を見ながら操作し、ブレーキ位置に来た時に、ラジコンを止める操作を行います。
動画1:一般的な市販のネットワークカメラ
上部が実際のラジコンカーの映像、下部が市販カメラで送信された映像
ラジコンが停止位置に来た時、転送された映像(下側)では、ラジコンはスタート地点で停止したままです。したがって、停止が間に合わず、壁に衝突してしまいます。
次に、コニカミノルタのFEK-LLでの操作です。
動画2:FEK-LL
上部が実際のラジコンカーの映像、下部がFEK-LLで送信された映像
FEK-LLの映像では、実物と送信された映像の遅延は 50~70msとなるため、ほぼリアルタイムにラジコンを操作できます。停止位置で止める操作が間に合い、衝突を回避することが可能です。
骨格検出によるアラートを発行
動画3:FEK-LL
FEK-LLで抽出した骨格情報を重畳したサンプル画像
FEK-LLでは、HWによる画像処理と骨格検出処理により、骨格情報を検出します。抽出した骨格情報を用い、アラートの条件を組み込むことで、FEK-LLから直接アラート通知を発行することができます。