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人の”感性”を見える化する!EX感性を使ってみた

FORXAI Engineering Blogをご覧いただきありがとうございます!

FORXAIマーケティング担当の照井です。

今回は人の感性を見える化するというEX感性を使ってFORXAIウェブサイトを改善した件についてご紹介します。


目次[非表示]

  1. 1.はじめに
  2. 2.EX感性とは?
  3. 3.実際に使ってみました
    1. 3.1.①注目性評価
    2. 3.2.②印象評価
    3. 3.3.③デザイン要素評価
  4. 4.ボタンデザインの改善
  5. 5.結果
    1. 5.1.クリック率
    2. 5.2.アンケート
  6. 6.おわりに

はじめに

人の好みは十人十色ですよね。
好きな食べ物や音楽はもちろん、仕事のやりとりでも「これは正直好みの問題では?」と思うことってありませんか?
私のように、業務でフライヤーやウェブサイトのデザイン制作に携わる方は特にそのような場面が多いのではないでしょうか。とはいえ仕事だとなんとなくで決めることは難しいですよね。

「なんとなくこっちの色使いの方がいいけど、根拠はと聞かれると…」
そんなあいまいな人の感性を見える化し、売れるデザインを科学するのが「EX感性」です。


EX感性とは?

EX感性は、正式商標名EXplainable 感性🄬の略語として、人の感性を「説明可能」にする、という意味を盛り込んでいます。
文科省の研究プログラムや広島大学との産学連携を通じてコニカミノルタが研究した感性脳工学に基づき、創業以来培ってきた画像解析の技術を融合し、人の感性を画像解析技術で見える化するソフトウェアを開発しました。

脳科学の認知理論をベースに、「見る」という行為を科学的に紐解き、 マーケティングとデザイン分野において、これまでできなかった 「見せ方」の最適化を実現します。
詳細は下記ページをご覧ください。

  EX感性 - 人の感性を科学的に見える化します | コニカミノルタ 人の感性を見える化し、売れるデザインを科学するEX感性 これまで定量化できなかった人の感覚を見える化することで、より効果的なマーケティング施策をご支援いたします。 EX感性 - 売れるデザインを科学する



実際に使ってみました

FORXAIウェブサイト(このサイト)は、「Go Beyond Human Vision」というブランドコンセプトを意識し、全体はシックなモノトーンでまとめつつ、パートナーとの共創をカラフルなビジュアルで表現しています。そのイメージを保ちつつ、よりサイト来訪者のエンゲージメントを上げられないかと考え、当時同じ技術開発本部内としてプロジェクトが進んでいたEX感性を試してみることにしました。

評価対象は、下記理由からトップページとすることにしました。

・頻繁に更新するページではないこと(=EX感性によって改善した箇所以外の影響がない)
・サイト全体の中でプレビュー数が一番多いこと(=改善前後の影響が数値として分かりやすい)
・文字情報が少なくビジュアルが多いこと(=EX感性は文字の中身ではなくビジュアルが対象)


EX感性には大きく分けて
①注目性評価 ②印象評価 ③デザイン要素
の3つの評価軸があります。
トップページをキャプチャした画像を使い、それぞれ評価してみました。


①注目性評価

デザインのどこに注目されているかをヒートマップで示したり、
画像から文字を抽出しどれくらい目立っているかを0~100の数字で評価したりするものです。
(人が見た時どのように視線が移るかのシミュレーションも可能です)



②印象評価

デザインから受ける印象を「清潔な」「ロマンチックな」といった印象語で言語化したり、
指定した画像とどれくらい類似しているかを数値で示したりするものです。

③デザイン要素評価

デザインがすっきりしているか賑やかなのかをでヒートマップで示したり、
全体の配色が調和しているかどうかをマトリクスで表したりするものです。

トップページ全体を評価した結果、

△FORXAIシンボルである図形やストライプの注目度が高く、
 クリックしてほしい「詳しく見る」ボタンが相対的に目立たなくなっている可能性あり。

〇ページ全体の印象としてはFORXAIが目指す世界観と一致している。
 (サイト作成時に意識して作ったので嬉しい結果!)

〇複雑さは特に高すぎたり低すぎたりしていないので問題なし。

ということが分かったため、「詳しく見る」ボタンデザインを改善することにしました。

ボタンデザインの改善

現時点での印象を損なわせずに目立たせられるよう、2種類の「詳しく見る」ボタンを作成してみました。

BeforeとAfterで比較すると、確かにボタンの注目性がアップしたことが分かります。
※赤に近くなるほど程注目性が高い


EX感性の値としては注目性がアップしましたが、本当にボタンを変更するとクリック率が上がるのかを確かめるために、Before・Afterの2種類のトップページを用意し、それぞれの「詳しく見る」ボタンのクリック率を比較することに加え、コニカミノルタメンバーにどう感じるかアンケートを実施しました。

結果

クリック率

2週間ごとにページを切り替え、クリック率を計測したところ、
Afterの方が大体の「詳しく見る」ボタンのクリック率が上がったものの、一部のボタンは逆にクリック率が下がるという結果になりました。
不思議に思い原因を調べてみると、なんとAfterの方が注目性が低くなっている箇所を見逃したままデザイン変更してしまうという凡ミスをしていました…。


上記画像の注目性ヒートマップを見ると、確かにAfterの方が目立たなくなっていますよね。
一見するとAfterのボタンの方が色使いが派手で目立ちそうなものですが、私の感性がEX感性に敗北した瞬間でした…。


アンケート

コニカミノルタメンバー約540人にアンケートを実施し、そのうち40%から回答を得ました。

Before・Afterそれぞれで『ボタンが馴染んでいたか/目立っていたか』という質問に対し、
「目立つ」と回答した人はBeforeでは10%だったのに対し、Afterでは72%と「Afterの方がボタンが目立っている」と感じられていることが分かりました。

また、全体を通して感じたことを自由記述で記載してもらったところ、
Beforeは一部「Afterより落ち着いていてよい」という声があったものの、ほとんどが「目立たない・印象に残らない・分かりづらい」という回答でした。

一方Afterは、1人を除く全員が「目立っている」という回答だったものの、
「悪目立ちしている・目に悪い」など、目立つことが必ずしもプラスの感じ方になるわけではない
、という示唆を得ることができました。


【まとめ】
EX感性の評価に従った結果、ボタンを目立たせることでクリック率を上げることができました。
一方で、ボタンのデザインを考える際に、単に目立たせるだけではなくサイト全体の配色調和についても評価・検討すべきだったという反省もありました。

また、今回の改善箇所以外にも、「ページの動きが多くて疲れる」「スクロールが多い」といったサイト自体のデザインについても貴重な意見を得られたので、今後の改善に活かしていきたいと思います。

おわりに

今回全て紹介しきれませんでしたが、EX感性はまだまだ沢山の機能があります。また静止画のみならず、動画の注目性評価もできるため、フライヤーやウェブサイトに限らず動画にも活用可能です。ご興味がある方は下記リンクより無料トライアルも実施中ですので、ぜひ試してみてください!

EX感性:無料トライアル申し込み

EX感性に関するお問い合わせは下記からお願いいたします。

EX感性:お問い合わせはこちら


※今回の記事はVer0.9(テストマーケティング中)のEX感性を利用しており、実際の画面と異なる場合があります。



コニカミノルタは画像IoTプラットフォームFORXAIを通じて、お客様やパートナー様との共創を加速させ、技術・ソリューションの提供により人間社会の進化に貢献してまいります。


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Terui Maho
Terui Maho
FORXAI事業統括部 事業推進部  FORXAIの広報・プロモーションを担当。エンジニアに憧れる非エンジニア。


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