
コニカミノルタ社内のクラウド事例共有会に登壇してきました!
みなさんこんにちは、アーキテクチャ開発部&Cloud Center of Excellence(以下、CCoE) Techチームの井田です。
先日、横断組織のCCoEが主催する「クラウド事例共有会」が社内で開催され、FORXAI IoT Platformでのパブリッククラウドを活用した開発事例について共有して参りました。その時の様子をご紹介したいと思います!
はじめに
2022年4月下旬に丸1日をかけて、パブリッククラウドを活用し開発効率が向上したり、コストダウンに繋がったりした社内の好事例を共有する「クラウド事例共有会」を、CCoEが主催で開催いたしました。
なお今回は、コロナ禍の状況を踏まえて、高槻サイトをオンサイト会場としてリモート配信も行うハイブリッド開催となりました。
今回の事例共有会にはコニカミノルタのメンバー100名以上に加えて、Amazon Web Services(以下、AWS)を運営するアマゾン ウェブ サービス ジャパン様、Microsoft Azure(以下、Azure)を運営するMicrosoft様のメンバーにもご参加頂きました。社内事例のみならず、社外でAWS・Azureを活用し成功を収めている事例もご紹介頂き非常に学びの多い会となりました。
私もCCoEメンバーであるため運営として参加しながら、主業務としてアーキテクチャ開発部でFORXAI IoT Platformの開発・運用を担当しているため、この機会に是非取組みを知って頂きたい!と思い登壇して参りました。
CCoEとは
コニカミノルタでは、2013年からクラウドを活用したソリューション開発が活発になっておきており、特にAWS・Azureの利用が盛んです。これまでに登録アカウントは450を超えてきています。
従って、アカウントの効率的な管理、およびクラウド技術の全社的なノウハウ蓄積・共有が求められており、CCoEの活動がスタートしました。
現在は、パブリッククラウド利用のガイドライン整備・セキュリティ統制等を行うGovernanceチームと、クラウド開発・運用のベストプラクティスを集約・フィードバックするTechチームに分かれて活動しています。
私はTechチームに所属しており、普段は事業部横断のアーキテクチャレビューや活用事例のヒアリング、クラウド人財の育成をメインに活動しています。
FORXAI IoT Platform開発での取り組み
私が発表した内容を少しだけご紹介します。
私がこれまで感じてきたシステム開発・運用のよくある課題として、まず 「環境構築の負荷が大きい」 ことが挙げられると思います。
開発環境、検証環境、本番環境…のように開発プロセスを進めるごとに環境を準備していくのですが、それぞれサーバーを用意したり、差分がでないようバージョンをそろえてミドルウェアを入れたりなど、手間がかかりがちです。
また、非機能要件に関する部分として、バックアップや監視など 「アプリケーション以外の実装」 にも工数を割かれがちです。
更には、運用開始後の 「定期的なパッチ当てなどの計画」 も必要ですね。これらの影響を受け、 「コア部分の開発に集中できず迅速にサービスを展開できない」 というジレンマに陥ります。
そこで、これまでCCoEとしてもノウハウを蓄積してきていたAWSのマネージドサービスを積極的に活用し、完全サーバーレスな構成を取ることでこれらの課題を解決することができました。
サーバーレスとは、パブリッククラウドが提供しているサービスでアプリケーションを動作させることで、開発者はアプリケーションの動作環境(サーバー)のメンテナンスをしていく必要が無くなる、ということです。
従来はサーバーを開発者が用意して、運用開始後も定期的に面倒を見ていたのですが、これにより環境構築の工数や非機能要件部分の実装などがほぼ不要となり、また運用開始後の負担も大幅に軽減されたと考えています。
これにより迅速に開発を進めることができ、ビジネスの加速に繋げることができました。
もちろん、これらのマネージドサービスは従来の開発と大きくスタイルが異なるため、学習コストが必要となりますが、日々の開発で得られたノウハウに加えて、CCoEで蓄積していたベストプラクティスを活かすことで、順調に開発を進めていくことができたと考えています。
また、今回の開発では本格的なサーバーレス構成を導入したため、マイクロサービスアーキテクチャに沿ってリソースの数が増えていく課題がありました。
これに対し、AWS Serverless Application Model(SAM)というInfrastructure as Code(IaC)ツールを利用することで、様々なリソースをコードとして定義することができ、命名規則などのガバナンス徹底やデプロイ時の操作ミス防止などを実現できました。
おわりに
今回の事例共有会では、自身が開発・運用に携わっているプロジェクト以外での好事例を多く知ることができ、現場に持ち帰って採り入れてみたい取り組みも数多くありました。
これからも技術者として、そしてコニカミノルタのDXを加速させる一員として、日々の開発やCCoEでの活動を通じてキャッチアップを続けて行きたいと思います。
関連リンク
FORXAI IoT Platform
コニカミノルタは画像IoTプラットフォームFORXAIを通じて、お客様やパートナー様との共創を加速させ、技術・ソリューションの提供により人間社会の進化に貢献してまいります。